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開業医は知っておきたい!「税金」「生命保険」「事業借入」を見直し課題を見つける

「税金」「生命保険」「事業借入」を見直し課題を見つける

もしあなたが、開業医の場合、収入を大きく伸ばしていくことは医療スタッフの人材難、あるいは医療を取り巻く様々な環境の変化によって年々厳しくなりつつあります。ですが逆に、支出の見直しについては容易に取りかかることができ、また成果も上げやすいという特性があります。

まずは支出を見直し、現在保有している手持ち資金の「最大化」を目指すために「決算書」をチェックします。個人の資産形成であっても、開業医の場合は医院の経営状境によって収入が左右されますので、ビジネス面での気付かない無駄遣いや浪費がないかをチェックするためには、決算書が必要になります。どんな部分で無駄をしているのかなど、具体的な数値を見直すことでその医院が抱える「課題」がだいたい分かってきます。なかでも次の3項目を重点的にチェックするのがポイントです。

①税金

医師・歯科医師の収入の高さは、よく知られているところですが、その分、納税額も大きくなります。適切な節税ができていないと、「自由にできる現金」が不足するなど、資産形成にも何かと支障をきたしてきます。

②生命保険

目的と必要に応じた「適正な保障づくり」をするためにも、保険の加入状況をきちんと調べる必要があります。

③事業借入

医院の場合、開業時の金利や条件と現在の相場をチェックします。

これらの3項目を重点的にチェックしていくことで、「現状分析・診断」などを行なっていきますが、基本的には「資産形成を始めるのに、生活水準や生活様式は変化させない」という大きな前提があります。生活水準を下げてしまうと、3RITCH(TIME/MONEY/MIND)を実現できないからです。

そのため、事業関連や資産運用部分での支出を見直し、支出を減らしていく。そのうえで「手持ち資金の最大化を目指す」ことを目標としています。収入を増やし節約することは、自助努力しかありません。ですが、努力せずに容易に手持ち資金を最大化する方法もあります。「手持ち資金の最大化」というのは、入ってくる収入の範囲で無駄を排して、支出を減らし、キャッシュフローを改善していくことだと考えます。支出を減らすための準備が、決算書のチェックであり、なかでも重点的に税金、保険、事業借入の見直しをするわけです。

開業医特有の問題、医院経営と個人資産形成の密接な関係

開業医の大きな支出のひとつとして、「後継者」問題があります。後継者となる子供がいない場合は問題ありませんが、後継者候補となる子供がいる場合、多額の教育費をかけて一人前の医師にする可能性が出てきます。そのため、子供の意思とは関係なく、医学部系大学にも対応できるだけの学費を準備する開業医がほとんどです。現在、医学部や歯学部系の私立大学に入学させると、6年間の学費や生活費に最低でも数千万円程度かかると言われています。後継者を育てるのに、それだけのコストをかけなければならないわけです。プロゴルファーを育てるのに、ひとり6000万~7000万円程度かかることは有名ですが、私立に進学し続けた場合、同程度の費用がかかってきます。

ちなみに、2人目、3人目の子供がいれば、全員を医師もしくは歯科医にするケースはよく聞く話です。開業医は、個人事業主のなかでも高い収入を獲得できるビジネスモデルですが、後継者を育てるのにこれだけのコストがかかるものも例を見ません。自分が医師や歯科医になれたのも、親が多額の授業料などを払ってくれたおかげですから、今度は自分が子供たちに対してやれることは最大限してあげたい…。そんな考えを持つ開業医は少なくありません。また、子供が別の道を進むのであれば、用意した教育資金はそのままリタイア後の資金へと目的を変更すれば良いだけのことです。

いずれにしても、今後、開業医がファイナンシャルゴールを目指すためには、医院経営を円滑して、子供たちの教育費を捻出していく必要があります。そのためには、大きく増やすことの難しい収入に代わって、まずは効率的で即効性のある支出の見直しを行います。健全な事業経営をしなければならないということです。



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