【医師】資産運用の検討で絶対にやってはいけないこと7つ
弊社には、日々多くの医師・歯科医師の方々がお金に関する悩みを抱えて相談に訪れます。日々の相談業務で見えてきた傾向が、「特定の資産運用方法をしたいと決めている方ほど、やってはいけないことをやりがちである」というものです。
そこで今回は、注意喚起という意味も込めて、資産運用の検討において絶対にやってはいけないことを7つ、その理由と解決策とともに解説します。
また、ここでいう「資産運用の検討でやってはいけないこと」とは、株取引や不動産投資といった方法論の話ではありません。
資産運用を始めたいものの、間違った方法によって貴重な人生や選択肢を無駄にしたくないという方は、ぜひご覧ください。
目次
1. 資産運用の検討で絶対にやってはいけないこと7つ
1-1. (1)方法や手段から考える
1-2. (2)人生のゴールを考えずに始める
1-3. (3)ライフプランを立てないまま運用手段を考える
1-4. (4)節税を計画に入れていない
1-5. (5)間違った生活スタイルのままでいる
1-6. (6)自分の属性を知らずに考える
1-7. (7)統括管理できる環境をつくらない
まとめ
1. 資産運用の検討で絶対にやってはいけないこと7つ
インベストメントパートナーズには、全国の医師・歯科医師の方からの資産に関する相談が年間
1,000件ほどきます。相談者像は、具体的に「〇〇がしたい」と決まっている方から、漠然的に問
題意識はあるが、はっきりとした課題は定まっていない方、そしてその中間くらいの方の大きく3
つに分かれます。
その中でも、特に「〇〇がしたい」と決まっている方は、資産運用の検討で絶対にやってはいけな
いことをしてしまっている傾向にあります。
資産運用の検討でやってはいけないことを理解せず、「MS法人をつくりたい」「不動産投資をや
りたい」「節税を手っ取り早くやりたい」といった方法論のみを検討しても、結局、運用や活用法
がわからず、一からやり直すケースも少なからずあります。
貴重な人生や選択肢を無駄にしたくないなら、資産運用の検討段階において、ここから紹介する6
つのことを理解し、避けておくことをおすすめします。「やるべきこと」だけでなく、「やっては
いけないこと」という角度からも考えることで、自分の資産運用の検討の方法により確信を持つこ
とができるでしょう。
1-1. 方法や手段から考える
資産運用と聞くと、何らかの投資商品をイメージしたり、何に投資すればいいのか・どのような運
用方法をとればいいのかを考えたりする方も多いでしょう。
しかし、この考え方は「手段だけに着目した考え方」であり、資産運用の本質を理解したうえでの
考えとは言えません。旅行に例えると、目的地が決まっていないにも関わらず、新幹線で行くか・
自家用車で行くかといった移動手段を考えようとしている状態です。
手段から考えても、結局は目的によって適切な手段は異なるため、考えに考えた手段がすべて台無
しになってしまうことは容易に想像できます。
では、そもそも資産運用は何のために行うのでしょうか。
その本質は、「自分の人生を良くするため」です。
資産運用の本質を理解しないまま、「とにかく節税したい」「お金を増やしたい」という思いだけ
で行動を起こしても、真の満足を得ることはできません。
必要最低限の生活ができるだけのお金を超えた、それ以上のお金は、すべて人生の目的を叶えるた
めに使う資産であるためです。
プライスレスという言葉もありますが、多くの方が望む「人生で得たい価値」のほとんどは、間接
的にお金で交換できます。買い物や商取引と同様に、お金の対価である自分の人生の価値をどのよ
うにするかが定まらなければ、資産運用をきちんと始めることは困難と言えるでしょう。
1-2. 人生のゴールを考えずに始める
前述の通り、資産運用は自分の人生を良くするため・価値を高めるために行う手段です。お金や資
産は、人生に反映させて、その価値が測られます。
お金の価値の測り方 |
お金の価値は、使う時間と使う人の状態によって変わります。20歳の方がもつ10,000円と 100歳の方がもつ10,000円とでは価値が異なりますが、その理由を説明できるでしょうか。 すべての人がそうとは限りませんが、20歳と100歳とでは、寿命が大きく変わります。言うま でもなく、死期が近い方にとって最も価値が高いのは、家族の優しさ・人生の美しさであり、 お金で買えないもの、まさにプライスレスです。しかし、20歳の方にとっては家族の優しさや 人生の美しさよりも、今後の人生を大きく変えられる可能性があるお金のほうに価値を感じる でしょう。 |
このように、お金は人生の終わりに近づくにつれ、どんどん無価値になっていきます。
お金は、生きたい人生を叶えるための要素です。しかし、人は誰でも終わりが訪れます。
そのため、生きたい人生を叶えるためだけでなく、人生の終わりも意識した資産運用の計画が大切です。
1-3. ライフプランを立てないまま運用手段を考える
ライフプランとは、いわゆる「人生計画」です。人は生きている限り、結婚や出産、マイホームの
購入といったライフイベントの変化が訪れます。
ライフプランを立てないまま資産運用の手段を考えても、「未来の見通しを立てていないから何と
なく不安を感じる」「資産運用とは言え、何から手を付けたら良いのかわからない」という状況に
陥ってしまいます。
ライフプランを立てる際は、将来の生活や子どもの教育方針なども含めて明確にしましょう。そう
すれば、必要な費用や準備が自ずと見えてきます。
いわば、ライフプランとは一人ひとりに合わせた地図です。「地図ができたら、それに合わせて目
指す方向に向かって進むだけ」と考えると、資産運用の手段も考えやすく、かつ手段通りに動きや
すくなるのではないでしょうか。
また、40代は一般的に「人生の正午」とも言われ、自分が築いてきた人生をもう一度再構築したく
なったり、今後はどのように終わらせていくかといった考えを巡らせるタイミングでもあります。
男性なら、社会的成功に向けて邁進してきた方が、ふと「自分の人生はこれで良かったのか」と考
え、これまで犠牲にしていたことを取り戻そうと考えることもあります。一方で女性なら、子ども
の自立をきっかけに、もう一度自分の人生を見つめ直し始めるのがこのタイミングです。
キャリアが進むと課題が変わるように、人生においても叶えたいことや大切なことの優先順位も変
わります。このような変化に気付かず、これまでの課題にだけ目を向けていると、ピントがずれた
資産運用になってしまいます。
医療技術やIT技術の進歩によって、人間の一般的なライフサイクルはここ50年で大きく変化をして
います。そのため、若いころに立てていた老後のライフプランは参考にならず、新たに自分なりの
ライフプランを考える必要が出てくるケースがあることも覚えておきましょう。
1-4. 節税を計画に入れていない
医師や開業医が資産運用を検討する場合は、特に節税という視点が大切です。比較的収入の多い医
師は、家計を節約するよりも、多くの原資を節税で捻出できるためです。
インベストメントパートナーズでは、年間約1,000件の「人生と資産に関する相談」をいただきま
す。多くの医師と出会い、今後の人生やお金に関する悩みをたくさん聞いてきました。
「人生と資産に関する相談」に対応していく中で、多くのサンプルデータが集まりました。そのデ
ータを研究したところ、うまくいくパターンが見えてきたため、型として「ライフサイクル・テン
プレート」を作成しました。
このライフサイクル・テンプレートの概要を簡単に伝えると、「給与や事業所得から適切に節税し
たお金で、複利運用できる世界経済成長に連動する分散投資・インフレに連動する分散投資を長い
時間をかけて行い、その分散投資を管理できる体制をとる」だけです。
医師は専門性が高いという特徴上、どうしても労働集約型、つまり身体を使った収入になってしま
います。しかし、身体は年齢とともに衰えるため、いつまでもその働き方ができるとは限りませ
ん。そのため、お金に働いてもらう仕組みづくりや、別の無形資産に働いてもらうといった工夫が
必要です。
詳細を知りたい方は節税成功事例集をご覧ください。期間限定無料ダウンロード可能です。もっと詳しく知りたい方は医師・歯科医師の問題解決事例集をプレゼント中。
1-5. 間違った生活スタイルのままでいる
間違った生活スタイルのまま、それを自分で気づくこともなく、資産運用を検討し始める方は意外
と多くいます。代表的な間違った生活スタイルは、下記の通りです。
● 「課せられた税金を、抑えることなくそのまま払っている」 ● 「お金に働いてもらうノウハウを知らず、使う・貯めるだけの状態である」 ● 「貯めた貯金はほったらかしにしている」 |
上記のような間違った生活スタイルのまま過ごしていると、「年収の割にお金が貯まらない」「仕
事の責任の重さや忙しさの割には、手元に残るお金が少ない」「先のキャリアが見えにくい」とい
った問題が発生しやすくなります。結果として、人生やお金に関する悩みが増えたり、適切な資産
運用の方法が見つけにくくなったりします。
1つでも当てはまっている場合は、できる限り生活スタイルを変えてみるとよいでしょう。
1-6. 自分の属性を知らずに考える
「自分を知らずに資産運用を検討し始めること」も、避けておくべきです。資産運用はやはり、医
師・歯科医師という属性を理解したうえで検討したほうがよいでしょう。
医師と一般的なサラリーマンとで大きく異なる点は、仕事内容・収入・キャリアパス・悩みの種・
リスクなど、複数挙げられます。そのため、一般的な資産運用と同じやり方では、適切とは言えま
せん。
同じ診療科の医師や、年齢・家族構成・年収が似ている医師などの事例を見て対比したほうが、未
来をイメージしやすくなるでしょう。医師専門のコーチングによる導きによって、自分だけでは発
見できなかった、理想や思い、ストーリーが見つかるケースも多々あります。
同じ医師の事例を参考に資産運用を検討すれば、ただの夢物語にはならず、リアルな実のある資産
運用計画ができるうえ、医師ならではの悩みを素早く解決できます。そのため、弊社のような「医
師専門の相談会社」に頼ることも大切です。
1-7. 統括管理できる環境をつくらない
資産運用の検討段階においては、「手段から考えるのはNG」ということが基本です。
● 株式投資 ● 不動産投資 ● FX ● 海外株式投資 ● 保険・積立 |
これらはすべて資産運用の手段となるため、最初に考えるべきものではありません。手段を考える
前に、自分の人生(ライフプランやライフサイクル)や、キャリア計画・人生設計などを、ある程
度立ててから資産運用の手段を考えるべきです。
では、その人生設計が見えたら、次は手段を考えるのかと聞かれれば、それも間違いです。
例えば、私は「理想の人生と富を繋ぐメソッドを広めて、自己実現、貢献の動機で生きる人で溢れ
る未来をつくる」というミッションを掲げて、医師専門の資産運用のコンサルティング会社を経営
しています。
そして、このミッションを実現させるために、周りに専門家を顧問で置いて、取引先や金融機関、
さらにシステム、人事、労務など、実現するための環境をしっかりと整備しています。
開業医の方なら、経営するうえで、税理士さんや金融機関など、周りに必要なブレーンを形成して
いると思いますが、勤務医の方も同様にブレーンを形成するべきです。加えて、このブレーンは、
個人(パーソナル)・資産管理(アセットマネジメント)のいずれの分野も形成したほうが良いで
しょう。
手段を考えるのは、このように統括管理のできる環境を構築した後になります。
人生の再発見を手伝ってくれるファイナンシャルカウンセラーがいて、税金で行き詰ったときに頼
れる税理士がいる。そして、未来を見通すライフプランナーや投資判断を手伝ってくれるマネージ
ャーがいて、ライフサイクルに応じた資産分配のリバランスもしてくれるパートナーもいる。
統括管理のできる環境として、このようなブレーンを形成すれば、もう迷うことはなくなるはずで
す。本当にやりたい人生を再発見し、正しい検討環境を整えていけば、細かい運用初段は後からつ
いてくるでしょう。
まとめ
今回は、資産運用の検討で絶対にやってはいけないことを7つ紹介しました。
なお、インベストメントパートナーズの公式YouTubeチャンネルでは、当コラムの内容をさらに分
かりやすく動画でまとめています。
また、別記事にて「節税の検討で絶対にやってはいけないこと」もまとめています。資産運用とと
もに、節税も行いたいという方は、下記内容もあわせてご覧ください。
【関連リンク】
私たちのメソッドで、人生の大切なことと資産管理が繋がり、人生が変わった事例はたくさんあります。
インベストメントパートナーズの公式YouTubeチャンネルでは、資産の検討を通じて人生の優先順
位や生き方が変わった医師と、その背中を見てきた医師の子どものストーリーを投稿しています。
実話をもとにしたストーリーであり、撮影場所の歯科医院も、実際の医院となっています。ぜひご
覧ください。
自己実現の発見について、より詳しく知りたいという方は、下記の関連コラムもご覧ください。
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